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修理の話 
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修理の話
仏像の修復〜漆の剥落止め(泥下地)の紹介

■ 全景 江戸時代の仏像
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漆の剥落止めの紹介
江戸時代の仏像の修理です。
江戸時代の仏像の漆の下地は、ほとんどの場合、泥下地や胡分地と呼ばれるやり方が行われています。
土系の粒子粉や胡分を膠で溶いた物で、サビ漆に比べて、作業性がよく、乾燥も早いため、江戸時代の仏像ではほとんどがこの方法が採用されています。
ただ、非常に水に弱いため少しでも傷が付くと、そこから、薄皮をはぐように剥落していきます。
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■ 全景〜この厨子を剥落止めします
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作業1
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全景〜この厨子を剥落止めします:
全長40cm程度の厨子です。
全体にゆるみ、自立はしますが、扉等がはずれかかっています。
パーツはほぼ、そろっています。
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■ 部分〜全体がゆるんで、結構壊れています。
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作業1
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部分〜全体がゆるんで、結構壊れています:
剥落止めをする上でも、一度、全てをはずした方が丁寧に仕事が出来ますので、はずします。
まぁ、どちらにせよ、締め直す必要もありますしね。
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■ 部分(内側)〜剥落止め前
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作業2
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部分(内側)〜剥落止め前:
金箔の下の泥下地が、崩落して、しわしわになった状態です。
泥下地は、膠を使用しているため、漆でつくった下地(サビ下地)に比べて
耐久性がだいぶ落ちます。
数百年経った上で、この状態ならまずまずといえるでしょう。
ひどい物はほとんど、完全に剥落してしまいます。
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泥地の剥落止めには多くの場合、布海苔を溶かした溶液を使用します。
また、損傷状況によっては、コレにアクリル製の樹脂を加えることもあります。
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■ 部分(内側)〜剥落止め後
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作業2
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部分(内側)〜剥落止め後:
剥落止めをおこなった後です。
びらびらになった金箔や漆の塗膜が再接着されているのが分かるかと思います。
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筆や注射器を使い、漆層の裏側に布海苔溶液が行き渡るようにします。
ある程度、済んだところで、おもりを置いて、しばらくすると綺麗に接着できます。
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■ 部分(外側)〜剥落止め後
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作業3
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部分(外側)〜剥落止め後:
内側の金箔に比べて、外側は外気にもふれるため、剥落が激しくなっています。
このはがれた場所のみを、漆で塗り直しても、漆の場合、微妙な色合いが合わないため、かえって見た目が、ヘンになったり、みすぼらしくなったりします。
完全に綺麗にしたい場合は、塗り直しが必要です。
今回は文化財的修理の考え方から、現状維持修理…それ以上壊れないための修理…剥落止めを行っています。
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■ 部分(外側)〜剥落止め後
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作業3
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部分(外側)〜剥落止め後:
剥落止めをおこなった後です。
びらびらになった漆の塗膜が再接着されています。(わかりにくいですが…)
この時の注意点は樹脂が広がらないようにすることです。
博物館などに展示されているような物でも意外に樹脂光沢が出ていたりします。
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