タイであった愉快な人々の話
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タイであった愉快な人々の話  (2005.7.07)

―…かりそめの天国―…―…―…―…―…―…―…―…―…―…―…―

バンコクのカオサン通りというと、安宿が集中しているところとして有名です。

もう、はっきり言って、世界中の金のない旅行客が集まっている場所です。
距離にしたら100mもないような短い通りだけれど、 ここはタイですか?
というくらいに白人が多い。
無論、アジア人もいるけど、それは、あんまり目立たなくて、とにかく白人だら けという感じ。

しかも、金のなさそうな白人ばっかり。。。
みんな若いんですね。
たまに、50か60代くらいの白人旅行者も見かけるけど、大体が、2〜30代 って感じです。
ヨーロッパとかだと、卒業したら、半年とかの長期旅行に行くのがメージャーの ようです。

深夜1時ぐらいには、道全体が歩行者天国のバーみたいになっていて、地べたで 飲んでる白人やら、なんか酔っ払いがふらふらしていて、 すごい、危ないというか、退廃的な感じが。。


…タイは物価も安いし、貧乏人(学生を含む)には凄くいいわけですよ。
こんな値段で、あれも食べれる!
これも食べれる!
一泊できてしまう!
…そういうわけで、結構、何もせずに、ぼんやりと、すごせてしまうんですよ。

安く済まそうと思ったら、1食、100円ぐらい…。
安宿だったら、1泊…300円も出せば、泊まれるし…。
近くには漫画喫茶もあるし(…あるらしい)

まぁ、天国ですね。

しかも、あてどもない旅だったら、ついつい長居してしまう…そんな人も多いわ けです。

ちなみに、そうなってしまった人を業界用語で「沈没」と呼ぶらしいのですが、 これが意外に多いらしい。
道を歩いていても、…あの白人いつも同じ格好で同じ場所にいるな…というよう な、なかば、ホームレス化したような白人が目に付くんですよ。

多分、本国に帰る金も無くなったんでしょう…。
はたから見ると悲惨ですが、本人はいたって気楽そうに見えるのが…不思議だ。。



まぁ、そういうわけで、カオサン通りってタイなんですが、あんまり、タイっぽ くない。
そんな場所です。

でも、僕の中のタイのイメージって、いつもこのカオサンのイメージがあるんで すよね。



今回はそんなアヤシイ通りであった人たちの話を少ししてみます。
…ぜんぜん、仏像の話じゃないですね。スミマセン。


Aさんの話。

彼は今年の9月から2人で(婚約者)世界一周の旅行に行く予定らしく、仕事は 既に辞めたとのこと。
商社にいたらしいですが…もったいない。

今回はたまたま、マイルがたまってたので、彼女に許しを得てタイまで来たとの こと。
タイの寺院へタイマッサージの資格をとりに通っているようでした。
(2万ぐらいで取れるらしい。。。)

好青年ですが…、旅のスタイルにすごい思い入れがあるようでした。
一言で言うと、 「現地の食い物は現地人が食うものが一番うまい…ハズ、なるたけ、全てのもの は現地人価格で!」

僕はどこへ行くにもタクシーを使ってたんですが、最後までそれを言えなかった…。
怒られそうで…。

晩飯を一緒に食べる時も、初めはレストランに行くつもりだったんだけど、彼が やはり、屋台でしょう!
ということで、屋台に。

美味いでしょう!
彼は僕等、夫婦のためにいろいろ、注文してくれてるんですよ。
凄く、面倒見がいいんですね。

半分英語と半分タイ語を交えながら…

半ば、現地人化してるなぁ…旅なれるってこういうことかいなと感心しておりま した。

もっとも、僕の奥さんの方は、下痢にならないか…不安…。
みたいな感じでしたが。




そんな、感じで飲んでいると、次に現れたのが…B君

AさんとB君は知り合いのようで、日本語で、タオはどうだった?何て言っている ので、 僕の奥さんが
「日本語、上手ですね。どこで習ったんですか?」
と聞くと…
「すんません…僕日本人なんですよ。」

そうですか…。失礼しました。

…どう見ても、日本人には見えない。
第一、色が黒すぎる。
第二に日本語が片言っぽい。
第三にカオのつくりが日本人じゃない。

彼らはダイビングで有名なタオ島にいくバスかなにかで知り合ったらしい。
それで、Aさんはタオ島はどうだった?と聞いたのですが…

が、

がですよ。

彼はタオ島に行ったものの何もしなかったらしい。

日本人が多いのに癇癪を起こし、誰とも口をきかず、ダイビングもせず、海でも 泳がず、ずっと海を見ていたらしい。

バンコクから10時間ぐらいかかるわけですよ。
タオ島に行くには。。。
もったいねぇ…。

ちなみに、彼も商社マンだったらしい。
それも防衛庁関連。

でも今は無職だ…これももったいないね。
ちなみに学生時代(アメリカ)の友人にMSNの重役がいると言っていた。

う、うらやましいねぇ。
僕らもそんな知り合いがほしい。心から。




次に現れたのがCさんだった。
この人は見た目が…凄く怪しい。
プロレスラーというか、やくざというか…。

何処をどう見てもカタギには見えない。
B君は失礼にも、「やくざですか?」と聞いていた。

そのくらい、ヤバゲでした。
日本にいたら、絶対…絶対にお話する機会はないだろうって言う感じ。

仕事は「輸入業」だといっておりました。
でも、「寅さん」みたいなものだとも言っていたので、ちょっとあいまいな感じ。
でも、どこかテキヤっぽい雰囲気がある人でした。

彼は、なぜ、自分が「輸入業」をしているのか話してくれたんだけど、それが可 笑しかった。

彼は以前、タイで宝石詐欺にあったらしい。

タイで宝石を買って、日本に持っていけば、その差額分で儲かるっていう…古典 的な詐欺で、 今ではガイドブックなんか読んだら、絶対に載っているやつなんだけど、昔のこ とで、そういう情報もなかったらしい。

見事に引っかかリ、普通、観光客が泣き寝入りするところを、売った人間を見つ け出し、押しかけていったらしい。
(…やはり、やくざっぽい)

そこで、宝石をもっと出せもっと出せと…出せるだけ絞ったらしんだけど…、 その時のだまされた経験から、というか、復讐から、タイ相手の輸入業って言っ ていた。。
(タイ人の臓器売買とかしてませんよね…)


麻薬の話も可笑しかった。 可笑しいというと、不謹慎だけど、僕等はやったことがないから、やってた人の 話を聞くのは、やはり面白い。

旅行していると、こちらはそのつもりがなくても、よく、「ハシシ マリファナ ?」って話しかけられるし、たまには、完全に眼がいっちゃっている白人 も見たりする。
危ない世界は薄皮、一枚へだてただけなんだよねぇ。

僕等はそんな危ない旅をするつもりもないんだけど、 ほんと、はじめて会っただけの人たちと、夜中の1時過ぎまで飲む何ていうこと は、日本ではあんまりない。

それは、やっぱり、人同士の敷居も高いからで、旅行では、人同士の敷居が低く なる。
そんことを感じた夜でした。









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