広隆寺 弥勒菩薩
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【広隆寺 弥勒菩薩】


仏像netTop-Page>おもしろ仏像>広隆寺 弥勒菩薩 〜僕って実はだまされていた?〜
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広隆寺 弥勒菩薩像

日本を代表する仏像であり、美術書にはおろか、歴史の教科書にも掲載され、 多分、日本で美しい仏像best3内には確実にノミネートされるであろう…
広隆寺 弥勒菩薩について…えっ!そんなのあり? という小話を1つ紹介します。

実は あの アルカイックスマイル…と世界に絶賛されている顔はごく最近に 作られたモノなのです…。
というと何ですが、正確に言うと…修理された顔なんですね。

造像時期は朝鮮三国時代or飛鳥時代ぐらいといわれてますから 1400年は昔です。
それほどまでに古い像なんで…ぼろぼろになっているのが普通ともいえますし、むしろ、今までに何度も修理を受けているのは当然なことでしょう。( ※因みにこの像は、朝鮮渡来佛か国産かはちとまだ分かっておりません。)

人によっては、そのことを知ってか知らずしてか、この像に対して、多分、 朝鮮渡来佛(の可能性がある)のに、なんだか顔が和風…?とか言ったりすることがあります。
それは…ある意味、現代風で和風かもしれない。
現代と過去の(飛鳥時代か三国時代かわかりませんが)コラボレーションとも いえます。
合作。
因みに、その顔を修理した方は…「あの顔は俺が造ったんだ!」と豪語してい たとか…。(あくまでも人から聞いた話です。)


さて、この話からの教訓は?

京都や奈良…あるいは国宝…重文でもじつは、そのほとんどは修理の手が入っているということです。
まず、仏像の国宝&重文クラスで修理の手が入ってないモノはないんじゃない かな?…多分。
そんなわけで、我々は、幾重にも重なったフィルターのようなモノを通して、 その仏像を見ているわけです。

多くの人があの仏像いいよ…!という像でも…実は完成当初とは実は全然違う 像…というのは結構ある話なんです。
だからといって、その像の価値が下がるというものではないんですけれど…なんか、しっくりこない。
やはり、完成当初とは実は全然違う像だけど、この像はこの像でいいよね!と いう風に鑑賞したいものです。
僕的にはですが…。


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